
うちのお風呂は、東北を向いています。
家を建てるときに間取りを決めてから知ったんですが、東北は「鬼門」と呼ばれる方角なんだそうです。鬼門と聞くと少し身構えてしまう響きですが、調べてみると「良くも悪くも気の出入りが大きい方角だから、特に丁寧に扱うべき場所」という意味合いで語られることが多く、玄関と同じような扱われ方をしているのが少し意外でした。間取りを決めた設計士さんに方角の話をした覚えはないので、これはたまたまだったんだと思います。
水回りは特に、鬼門の方角では気を遣ったほうがいいとされています。お風呂やトイレのような水を使う場所は陰の気がこもりやすいと言われていて、東北にあるとなおさら清潔さが大事になる、という教えが多くのサイトで共通していました。うちの場合、間取りを決めた時点で風水のことは頭になかったので、正直これは後づけの理由でしかないんですが(笑)、知ってしまうと放っておけない性分なもので、少しずつ手を入れることにしました。
北のトイレの記事を書いたときも似たようなことを思ったんですが、方角の意味を知ってから掃除をすると、同じ作業でも心の持ちようが違います。特別なことを新しく始めたわけではなく、もともとやっていた換気や拭き掃除の「意味づけ」が変わっただけ、というのが正直なところです。

まず変えたのは色です。もともと選んでいたのがベージュ寄りのタイルだったんですが、洗面器や椅子、ボトル類は思い切って白でそろえ直しました。鬼門の水回りは白でまとめると気が浄化されやすいとされていて、実際に小物を白に替えてみると、狭い空間なのに前より明るく見える気がします。真っ白にしなくても、白を基調にするだけで印象はだいぶ変わりました。全部そろえるのに、実はまだボトル1本だけ以前のピンクのものが残っています。
換気も、以前よりずっと意識するようになりました。うちの換気扇は入浴を始めてから6時間で自動的に切れる設定にしていて、その間は基本つけっぱなしです。水気をためないことが陰の気をこもらせないことにつながる、という考え方らしく、正直これは風水を抜きにしてもカビ対策として理にかなっていると思います。梅雨の時期は特に、拭き上げをサボると翌朝には水滴の跡が残っているので、結局は毎日の積み重ねなんだと実感しています。
そのうえで、最後にお風呂に入った人がスクイージーで壁と床の水を切って、バスタオルで鏡と蛇口まわりをしっかり拭き上げる、というのをうちのルールにしています。換気扇を回しているだけだと、正直それだけでは水気は取り切れません。拭き上げまでセットにして、ようやく翌朝カラッとした状態に戻る感じです。
夫は最初、「毎回拭くのは面倒じゃない」と言っていましたが、カビ取り剤を使う頻度が減ったことに気づいてからは、何も言わずに自分でも拭くようになりました。三男は野球部の練習で汚れた靴下をお風呂場に脱ぎっぱなしにする癖が抜けず、毎晩「洗濯かごに入れてね」の声かけが続いています。長女は逆に、鏡が曇っているのを見つけると自分から拭いてくれるようになりました。
4人分のお風呂となると、どうしても入浴の時間が長くなりがちです。最後に入った人がスクイージーとタオル拭き上げの担当、という緩いルールを決めてからは、誰かひとりに負担が偏ることもなくなりました。決めごとがあると、家族の中でも自然と役割が回っていくものだなと感じています。

タオルも白に統一しました。柄物や色物のタオルは可愛くて好きだったんですが、洗面所全体が白でまとまると、それだけで清潔感がぐっと増した気がします。4人分のタオルを毎日洗って畳んでいると、正直白でも色物でも手間は変わらないんですが、見た目の落ち着き方はやっぱり違います。汚れが目立ちやすいぶん、漂白のタイミングも早めにわかるようになったのは思わぬ利点でした。
鬼門だから絶対に白でなければいけない、というわけではなさそうです。調べた範囲では「白や明るい色が良いとされる」という説が多いものの、絶対的な決まりというより「清潔に見える色を選ぶといい」というくらいの温度で書かれていることが多く、うちもそのくらいの気持ちで取り入れています。観葉植物を1つ置くといいという説も見つけたので、耐陰性のありそうな小さいものを、次は探してみようと思っています。
東北のお風呂が本当に鬼門の影響を受けているかは、正直わかりません。それでも換気をこまめにして、水気を残さず、白でまとめておくというのは、風水を抜きにしても気持ちよく暮らすための当たり前のことなんだろうなと最近は思っています。うちだけかもしれませんが、鬼門にお風呂があるお家、みなさんはどんな工夫をしていますか。次は、キッチンの排水口についての話を書こうと思っています。